Mahito Kimura's Blog

アイオワ大学留学日記

1999年9月のアイオワ

Sep. 3

9月になり午前8:45からのmeetingになる。今回は指示のあったdataをまとめて提出。
Robinson教授が期待していた結果を出せたので,細かい背景のdataを整理することになる。午後からは隣のLibraryで関連文献のコピーをする。
ところで,来週の月曜日はLabor Dayで明日から3連休!!!
阿久津先生にFly Fishingを教えてもらうことになり,釣りのlicenseと道具一式を買ってしまった。

Sep. 4

今日,阿久津先生と息子さんの渉君と朝6時から,Fly Fishingに出かける。
自然のなかでとてもすがすがしい・・・3人でかなりの成果を上げる。
2匹だけ持ち帰り,阿久津邸でバーベキューにする。
久しぶりに「ますの塩焼き」を食べ,Happyな1日を過ごす。
良い気分転換になった・・・

 

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阿久津先生と渉君(9歳)。朝6時に家を出て,Iowa cityから約65miles北にあるManchesterという田舎に来る。森の中で,後ろはtrout(ます)の養殖場

 

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思っていたより川幅は狭いが,透き通った清流。troutが川のなかにたくさん見えるが,Fly(疑似餌)だとなかなか釣れない。

 

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朝早く着いたので,ヒトはまばら。この後アメリカ人も何人も来るが,他のヒトは全然釣れないのに,我々は阿久津先生originalのFlyでかなりの成果を上げる。

Sep. 7

今日からResearch Seminar(月曜日12:45-2:00pm)とGrand Rounds(火曜日11:00am-12:30pm)が始まる。
今日のGrand Roundsは「Late Life Psychotic Depression」というタイトルで,Judith H.W. Crossett女史(Professor of Clinical Psychiatry)の講演でRobinson教授の司会で行われる。
Ziffren Auditoriumという階段教室に100人余りの聴衆がいて,途中実際に患者さんを呼んでRobinson教授が診察する場面もある。
治療に関する最新の情報や実際の治療計画や問題点について説明があり,フロアーからも積極的な意見や質問が飛ぶ・・・

Sep. 10

定例の朝のmeeting。
今日は自分の考えとRobinson教授の考えが一致しているか確認するために,検討している内容についてBrief Summaryを手渡す。
毎週新しいことをpresentationするというのはなかなか大変で,次に何をするかいつも考えていなければならない・・・
また,来週から実際のr-TMSの実施を手伝うことになった。

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研究室から帰ってくると,自分のアパートの隣上に引っ越してきた米津先生 (東京歯科大学の先生)からpartyの招待を受ける。 山田Labの米村先生の知り合いで, 奥様が英語が達者で何人かの日本人の女性に英語を教えているとのこと。 久しぶりにおいしい日本食をごちそうになる。身近に日本人の知り合いができて心強い。


Sep. 11

今日は朝の7時から阿久津先生一家がChicagoへ行くというので,便乗していく。
IowaからChicagoまで車で約4時間。最初にDowntownの中華街で食事をして,高層ビル街とミシガン湖を見てくる。ミシガン湖はとても美しく海のように広い湖。
その後ヤオハンに寄って納豆とか刺身とかいろいろ買い込んできてしまった。
下田先生がChicagoによく行ったと聞いたが,その気持ちがよくわかった。

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高層ビル街

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Lake Michigan

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ヤオハン。かわら屋根がなにかmismatch

Sep. 14

今日のGrand Roundsは「Cognitive Neuropsychiatry with a Focus on Atypicals」で
Michael Schwartz, M.D. (Case Western Reserve University)の講演。
ClozapineやOlanzapineなどSDAのそれぞれの特徴についての話もある。
最先端の研究をしているヒトの講演を聴けるというのはとても勉強になる。
午後,Robinson教授の指示で,The division of child psychiatryのKuperman教授に会う。
ADHDの生理学的研究やBegleiter教授とAlcoholismの共同研究をしていることは知っていたので,Begleiter教授が日本に来たとき会ったことや葉田先生が2年間派遣に行っていたことなどを話すと,世界は狭いと驚かれる。EEG Analysis SystemとReference Guideとともに患者dataを渡され,「このGuideを良く読んで,softを使えるようになって欲しい」と穏やかな笑顔で言われる。
Stroke PatientのPET ProjectでEEGも取っているらしく,そのEEG Analysisを私がすることになった・・・

Sep. 17

定例のmeeting。今まとめているdataのFigureとTableを作ったのでそれを見てもらう。
Robinson教授はこれで論文にできると言うが,次は実際に論文を書き始める作業。
何から始めていいのか・・・とにかくまず文献を熟読することにする。
仕事を終え,阿久津先生に手伝ってもらい来客用のソファーベットを購入する。

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ソファーベッドが計3つになってしまった。家族や友達が来ても十分泊まれそう・・・!?

Sep. 13

今日のResearch Seminarは「Instructional Technology Training Support」で聴衆は20人足らず。Information Techniqueとかの話で,いまひとつわからなかった。
山田教授は先週からプラハの学会に出かけていないため,研究室にこもってdataの整理と文献を読んだりして1日が終えてしまった・・・

Sep. 20

今日のResearch Seminarは「Expression of Neurotrophins & Neurorecepter in Neocortex: Evidence for Local Trophic Support Circuits」(Andrew Pitts, M.D.)
説明略(ということはよくわからなかったので・・・?)
また,今週からほぼ連日Lecture Series が始まる。
ちなみに今週だけscheduleを載せると,
Monday:Ethics Lecture 11:45-12:45
Tuesday:Dementia 8-9am, Perspective in Psychiatry 9:30-10:30am
Wed.:Psychodynamic Psychotherapy 8-9:30am, Generic Model of Psychotherapy 12-1pm
Thurs.:Chairman's Rounds 10:30-12pm
Friday:Pharmacologic Management of Organic Agitation 11:45-1pm
resident に対する指導が中心だが,誰でも参加できるようなのでできるだけ参加したい。


Sep. 21

今日のGrand Roundsは「Schizophrenia: Can interventions in the school-age child prevent onset of this disorder?」Randy Ross, M.D. (University of Colorado)
学童期に発症するSz.の話で,親がSz.の場合その子供の81%がなんらかの精神障害のDiag.がつけられ,約40%がADHDであるが,そのなかにもSz.が含まれている可能性や,それらとSz.との鑑別-SPEM(Smooth Pursuit Eye Movement)で有意差が出るらしい。臨床的特徴や早期の治療法とか・・・興味深い講演だった。
午後Toddと一緒にDr. Kupermanに会い,EEG analysisの使い方を教えてもらう。
Dr. Kuperman自身が使い方を忘れてしまっていて,Technicianに聞きながら教えてくれたが,1~2時間では無理ということで,来週再度教えてくれることになる。

Sep. 24

定例のmeeting。今日はpresentationするdataがなかったので,EEG analysis soft の使い方を勉強しているとか,関連文献を読んでいると話したら,Robinson教授が私の作ったFigureを拡大してスライド用に作り直している。
それを見せながら,さらに検討する内容を指示してくれる。
Toddも私のために新しいdataをinputしてくれている。
いつのまにかいろいろとsupportされている自分に気づく・・・ありがたい!

Sep. 27

今日のResearch Seminarは「Neurodevelopmental Disorders after Prenatal Famine」
Ezra Susser, M.D., Dr. P.H.(Colombia University)
数年にわたる大規模なCohort method を用いたepidemiological study

Sep. 28

今日のGrand Roundsは「Prenatal Exposures in Schizophrenia」講演内容は昨日のつづき。
午後から改めてDr.KupermanにEEG analysisのsetupをしてもらう。
そのanalysisのために,いつのまにかwindows98のnew machineが用意されている。
私専用に使ってよいとのこと。来週また業者が使い方を教えに来てくれるらしい。
Robinson教授の指示ですべてが進んでいるようだが,きちんと解析ができるのか不安になってしまった。